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良い物を作る時代は終わったのか

戦後、日本は急速な経済発展を遂げ、モノ作りでは世界の産業をリードして来た。
戦争には負けたが、日本人の作り出す製品は、どの分野でも他国には負けない先勝品ばかりだ。

どれも一級品だ。ニッポン製品は壊れない。これが世界での謳い文句となった。
各産業のメーカーは、競うように新製品を発売し続け、社運を賭けて世界へと打って出た。

戦後の廃墟から日本は立ち直った。持ち前の忍耐と高い技術力で世界をリードした。
モノ作りに関しては、他国の追随を許さない。

勤勉で実直、そして粘り強さで世界の信頼を勝ち取った。
高度成長時代、全国から金の卵と呼ばれる中学高校を卒業したばかりの子供達が都会へと出ていった。

個人商店から大企業まで、日本経済の担い手として活躍をしてきた。
今の日本があるのは、その人達のおかげだ。

真面目にコツコツと技術を身に付け、日本を一流と呼ばれるまでに育て上げてくれた。
敗戦後、欧米に追い付け追い越せを掲げ、みなが頑張った。

時代が速さを求める中、多くの物を失いながら前進した。
製造企業は、次から次へと新製品を生んでいく。

高度成長時代、三種の神器と呼ばれたテレビ、洗濯機、冷蔵庫。
時代が進むにつれ、多くの家庭がみな持てるようになった。

企業にとってはモノが売れなくては生き残れない。だから、商品はどんどん新しくなっていく。
時が経ち、時代はやがて使い捨ての世の中に移って行く。モノを大切にしても前進できない。

労働者の意識も変わっていく。速さと新しいモノを求めて行かなければ、給料もあがらないと。
今では、多くの企業が外国に進出している。

日本ではもう、モノが売れない。頭打ちになっているからだ。
でも、こんな事は最初から分かっていたと思う。皆が同じモノを作り、皆が良い品を作る。

そして長持ちする。頭打ちになるのも当然だ。人口も減る一方だ。・・・何で?
企業は分かっていた事なのに、漕ぎだしたペダルは止める事はできない状況に陥っていた。

企業は、都合良く労働者を雇い、不況になるとクビにする。これは、世界共通なのかも知れない。
テレビでやっていた。

日本の、どの都市だったか忘れてしまったが、その会社は創業以来、無理な経営はして来なかった。
バブル期に、周囲の会社や同業者達が事業を拡大する中、その会社は従業員もそれほど増やさず

会社も大きくする事はなかった。理由を聞くと、その社長さんが言っていた。
「商売も人生も、良い時ばかりではない。もしも今は良くても、そんな時代は長く続かない」と。

案の定、バブルが弾け多くの会社が潰れていった。社長の周囲の会社や同業者も同様に。
この社長は優秀だ。好景気の中、決して踊らず冷静な考えを持ち、金には目が眩まなかった。

社員は誰一人として解雇はせず、信頼と信用を維持して来た。
フォーブスやプレジデントに載っても良い位の人物だ。

かつて日本に経営の神様とか、物作りの神様がいた。確かに他の者より秀出ていたのだろう。
時として時代は英雄を生む事がある。時代と丁度良い頃合いが合致したからだ。

いくら神様が居ても、所詮企業の目指すのは利益だ。
経営者には従業員とその家族の重みが肩に伸し掛かる。利益あっての会社なのだ。

企業にとっての戦略は理解できるが、欲を出し過ぎてもいけない。節操が大切だ。
神様の掲げた信念があるなら守って欲しいものだ。

欲に目が眩むような企業戦略なら、いっそモノ作りでも良品を作らなければ良い。
日本は良いモノを作り過ぎた。企業はモノが売れなければ生き残れない。

でもそれに反し、日本製品はなかなか壊れない。商品が長持ちする。
日本を悪く言う国のように、直ぐに壊れてしまう製品の方が利益を生む。

多くの企業が先見を誤り労働者を増やし、商品が売れなくなると即クビにする。
こんなにも個人にも、社会にも対し信頼を裏切るのなら、いっそモノを作るのなら

数年で壊れてしまうモノ作りをして欲しい。
これこそ循環型製品製造で、世の中にお金を効率良く回してくれるはずだ。

人員整理もない。信頼も製品もそこそこでいい訳だ。
製品は、長持ちするのが一番ではなく、数年で壊れる方が経済を安定させるとは皮肉なものだ。


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